「夜勤がきつい」「先輩看護師とうまくいかない」「仕事内容が合わない」など、看護師1年目は大変なことも多く、退職を検討する人も少なくありません。
でも退職を考えたときに、「親にどう説明しよう…」「反対されるかも…」と不安になりますよね。
この記事では新人看護師が今の職場を退職する際に、親に対してやるべきことをご紹介します。
円満に退職するためにも、親が納得してもらえるように正しく行動しましょう。
親が退職を反対する理由
まだ1年も経っていないのに今の職場を辞めたいとは、親に言い出しにくいと足踏みをしている人も多いのではないでしょうか。
仕事を辞めるのは個人の自由ですが、今後のことを考えると事前に親に伝える必要がありますよね。
まずは親側の意見をきちんと把握する必要があります。
なぜ反対するのか理解することで、対処法もおのずと見えてくるでしょう。
ここでは大まかに退職を反対する親の3つの考えをご紹介します。
根気が足りないと思っている
親世代は、どんなにつらくても我慢をすることが美徳と考え、同じ職場で働き続けることを重要視している傾向があります。
先輩看護師からも「とりあえず3年頑張れば仕事に慣れてくるから」と励まされた経験はありませんか。
親からすれば、社会人としても未熟で、すぐに辞めるようでは根性が足りないと考えるのかもしれません。
もしかしたら、逃げ癖がついて今後も転職を繰り返してしまうのではと心配しているのです。
すぐ辞めるのはもったいないと思っている
せっかく看護師の資格を取り、良い職場に就職できたのにすぐに辞めるのはもったいないと思って退職を反対する親は多いです。
看護学校を卒業して、やっと社会人になったと思ったのにと不満やショックを受ける場合もあるかもしれません。
もったいないと思われる要因として、社会貢献度の高い資格であることや高給取りだと思われていることが挙げられます。
すぐに違う職場で看護師として転職しようと考えている場合は、今よりも良い環境で働けることを説明することで納得してくれるかもしれません。
生活面で心配している
新人のうちに退職することで、真っ先に心配になるのは生活できるのかということです。
看護師として経験が浅いことで再就職が難しいのではないか、今後無職で独り立ちできなかったらどうしようと悪い方向に考えてしまっているかもしれません。
また、新型コロナウイルスの影響で2022年の大卒の求人倍率は1.50倍と以前よりも低くなっており、社会全体が不景気であることも心配される要因です。(参考:第39回 ワークス大卒求人倍率調査)
看護師は、第二新卒としてすぐに転職先が見つかることや、他の業界よりも求人倍率は高いことを説明する必要があるでしょう。
すでに転職活動中なら、見込み年収を伝えるのも良いかもしれません。
退職を親に反対されたときの説得方法
新卒看護師が仕事を辞める場合、親にきちんと退職理由を伝えて協力を得ることが必要です。
親を説得するためのポイントは下記の通りです。
- 今の職場を続けられない明確な理由があること
- 思い付きではなく計画的であること
- リスクマネジメントをしていること
- 親の気持ちを傾聴し、自分の考えだけを押しつけないこと
先に親が反対する理由で説明した通り、子どもの将来に不安を感じているため、その要因を払拭することが大切です。
すぐに自分の意見を押し通そうとせずに、看護師になるまで応援してくれた親の意見を十分に聞いた上で説得につなげましょう。
ここでは、親からの意見として考えられる状況別に詳しく対処方法を解説します。
「すぐに辞めなくてもいいのではないか?」と言われた場合
社会人経験が1年未満の場合、すんなりと承諾してくれる親は少ないかもしれません。
もし今すぐに退職したい場合は、下記のような理由を詳しく伝えるべきです。
- 夜勤や人間関係の悩みで、体調が悪くなった
- 職場環境が悪く、きちんとした新人教育が受けられていない
不満ばかりこぼしていると思われる可能性もあるので、上司に相談した上で解決しなかったことや、自分でもコミュニケーションの方法を変えるなど努力した上での決断であることを伝えましょう。
また今回の退職に至った経験から、次の職場は、どのような病院を考えて転職活動を進めているか詳細に話すことで、前向きな姿勢をみせることができます。
あなたの置かれている状況や気持ちがイメージできると、親の協力も得やすくなるでしょう。
「生活はどうするの?」と金銭面の心配をされている場合
辞めた後のことは考えているの?と突発的な行動だと思われて心配されるケースも多いでしょう。
とくに親元から離れ、一人暮らしをしている場合は、金銭的にも余裕がありません。
また、新人看護師の場合、奨学金の返済が残っている場合は、ますます心配するでしょう。
この場合、十分な生活資金を貯めることが一番納得してくれる要素になります。
少なくとも、3か月分の生活費を貯蓄しておくことで、万が一転職活動が長引いても生活できると思ってくれるでしょう。
生活資金を貯金するには、退職まで少し時間がかかる可能性もあります。
ボーナスを貰うタイミングまで働くなど、親に貯金の計画を説明して、退職の準備を進めてください。
「転職してもどこも同じでしょ」と言われた場合
人間関係や多忙な業務を退職理由にした場合、親から見たら甘えと捉えられ、なかなか理解されないこともあります。
この場合は、マイナス面だけでなく、今の職場では叶えられない、やりたいことがあることを伝えると納得しやすいでしょう。
実際に転職活動をして、他の病院やクリニックなどでできる業務を説明したり、新卒看護師でもこんな職場を紹介されたなど具体的に話したりすることで、安心してもらえます。
やりたいことのためにすでに勉強していることがあれば、熱意を伝えることもできますよ。
また、次の就職で同じような失敗をしないためにも、単発や短期で働いてから正社員として就職するなど、幅広い選択肢があることを伝えましょう。
まとめ
新人看護師が退職する際には、退職理由や今後の計画について具体的に伝えることが大切です。
まずは、親の意見もきちんと聞いて、心配や不満となる要素を取り除けるように努力しましょう。
心配してくれている親に、誠意を持って説明することで、真剣に悩んだ末の決断だと伝わり納得してもらえます。
気持ちを新たにすっきりと退職するためにも、自分の気持ちや今後の働き方を見つめ直して家族の協力を得ましょう。
